ヨコシマなしましまアニメ感想

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この音とまれ! 第16話「二人の時間」 感想

 顧問が機能すると、気持ちの整理や曲選びでまごついても、大人の頭一つ分の答えが出るから、さらにスピード解決できそうだよな。

 

作品の内容

人間不信になった原因の、元彼氏と元クラスメイトに偶然会ってしまった妃呂。しかし過去の話を責められ、誤解だと話しても納得しない相手に、また孤独感を感じる妃呂だったが、一緒に文化祭の買い出し係で出かけていた武蔵が、彼女の人となりを認めた上でのフォローを入れ、庇ってくれたのだった。

この出来事から、武蔵を意識してしまい普段通りに行かない妃呂。そのいつもとは違う空気を感じつつも、原因が分からずに困惑する武蔵。

そして、愛とさとわもまた、文化祭の装飾作りの時に愛の唇がさとわのおでこに当たってしまうと言う事故から、気まずい空気を抱えていた。

そんなギクシャクする四人の気持ちも知らず、お化け屋敷の衣装を見せびらかして楽しそうにする三バカは、反応の無い愛とさとわを見て、自分たちの衣装で驚かすことができたと喜ぶのだった。

部活の時間になり、合奏の練習をする筝曲部。しかし音にばらつきが目立つため、滝浪は早々に合奏練習を切り上げて、今日の練習は解散を言い渡し去っていく。

妃呂は自分が武蔵を意識してしまい、演奏に集中できないことが原因だと焦るが、そこへ今回から十七弦に抜擢されたサネが、自分のリードが足りない所為だと皆に謝ったため、ますます自分の浮ついた気持ちを責めてしまう。

妃呂と同じく、さとわも愛との接触事故を気にしており、合奏に身を入れて練習しなければと、思いを同じくする女子二人。

部活が終わり、帰宅する時には平静を保てるくらいにはなった妃呂は、文化祭の準備で浮ついてしまったと、態度がおかしかった理由を作り、心配していた武蔵に話していた。一方さとわも、愛に事故の事は気にしなくて良いと一方的に伝え、これでこの話は終わりだと一区切りつけようとしていた。

翌朝、もう普通通りに接しても良いはずだと、さとわに声を掛けた愛だったが、視線を合わせようともしないさとわに、やはりまだ事故の事を引きずっているのかと悶々としてしまう。哲生の家に上がり込んで相談するが、哲生も本人が落ち着くまでの間はそっとしておいてやれと言われてしまい、さとわには極力近づかない様に意識する愛。

そうこうしているうちに文化祭当日となり、自分のクラスの呼び込みを行う三バカ。そこへ買い出しで通りかかった妃呂は、彼らの衣装が以前のものと違うとツッコんでしまい、自作の物は却下されたのだと落ち込ませてしまう。何とか今の衣装も似合っているとフォローして、自分のクラスへと戻った妃呂。しかし、戻ったクラスではウェイターの衣装を来た武蔵にときめいてしまい、学園祭ならではの雰囲気に飲み込まれそうな自分に、武蔵に衣装を褒められても、ヤケクソ気味な返答しかできないのだった。

愛とさとわのクラスでは、他校の男子生徒にナンパされるさとわを助ける愛。しかし未だに愛の顔すらまともに見れないさとわに気を使い、愛からは特に声を掛けることなく立ち去り、バックスペースで哲生に八つ当たりして我慢するのだった。

武蔵の顔を合わせることが少ない呼び込みに、少しホッとする妃呂。しかし武蔵が居るかと尋ねられ、その人物と話す武蔵の表情を見た時、妃呂は嫉妬心に駆られてしまう。

久々に高校を訪れた真白は、筝曲部の後輩の武蔵を訪ねていた。筝曲部が、文化祭でステージを使えることに驚き、真白は筝曲部の部員が七人も居ることに、武蔵の努力を思い、涙する。

真白がクラスの出し物から去っていき、興奮冷めやらぬ勢いのまま、妃呂に紹介しそびれたからと、真白との思い出を話そうとする武蔵。しかし比呂は、真白と自分は関係ないと口走ってしまう。

気まずくなった空気に、はたと失言に気付いた妃呂は、武蔵と真白との時間があってこそ、先の会話になるのだと思い直し、二人が関係を積み上げていた間、自分は人を陥れて笑っていただけだと言う思いもあり、すぐに武蔵を引き留めて自分の発言を撤回して謝る。そんな妃呂の言葉に、武蔵も笑って許し、ステージ本番の時間となるのだった。

武蔵の先輩が来ていることを知った一年生も、気張らねばと燃えるが、武蔵は楽しめばよいと、ここでも真白の言葉通りにしようと心がける。そんな姿をみた妃呂は、真白と自分たちも、武蔵を通して繋がっているのだと実感する。

演奏が始まり、真白は男子の多さにも喜び、楽しそうに弾く武蔵たちの演奏を、嬉しそうに聞いていた。舞台袖では顧問の滝浪も演奏を聴き、その出来栄えに部員たちの心持ちの共通点を見出していた。

演奏が終わり、部室で今の部員達をべた褒めする真白。すぐに光太が懐き、一年生たちとも打ち解ける真白に、妃呂は武蔵と二人で話せるよう、後輩たちと真白を引き離す。そんな妃呂に、滝浪は本当に良いのかと尋ねたため、自分の武蔵への気持ちに、滝浪が気付いていることが分かった妃呂は、彼を引きずるように場所を移動するのだった。

演奏も終わり一年生だけになった部室で、さとわに話しかける隙を伺う愛。そんな空気にも気づかず、三バカは急に出ていった妃呂と滝浪はどうしたのかと不思議そうにしていた。

真白と気兼ねなく話せる場所まで移動した武蔵は、部の存続について、最初は不安だったこと、仲間に恵まれたことを報告し、真白の言葉が支えになったと伝える。しかし真白は、在校生として一人だけ残される武蔵に、部の最後を任せてしまったかもしれない事を、実は後悔していたと告白する。武蔵の事を信じ切れていなかったという真白に、武蔵は真白の言葉が、自分の力になった事には変わりないと話す。そんな武蔵を、真白はすっかり部長になったのだと、実感するのだった。

こちらも人気のない場所まで移動した妃呂と滝浪。妃呂は、恋心は押さえて部活に専念すると滝浪に宣言するが、形は違えど人間は迷惑を掛けるものだと滝浪は語り、妃呂が抱える気持ちも、力にして見せろと言って、部内の恋愛を禁止することは無かった。そんな滝浪の言葉に、武蔵を好きになっても良いのかと、妃呂は考えを改め始める。

部室では、打ち上げ用の食料を買いに出る三バカ。さとわは部室を出ていった滝浪や武蔵たちを待つと言い、愛も面倒だからと部屋に残ると言い出す。愛と一緒に部屋にいるのは気まずいと、さとわは三バカを追いかけようとするが、愛はたどたどしくさとわをさん付けで呼び止め、どうしたら仲直りできるかと話を切り出すのだった。

やっとさとわと話す機会を得た愛だったが、三バカが滝浪が帰ってきたと部室の扉を開けたため、二人の会話は途切れてしまう。

滝浪が気を遣うが、会話を聞かれた恥ずかしさから、愛は滝浪の要件を聞き出すことにする。

愛の予想通り、大会の曲選びについて話しに来た滝浪。全国に行くために必要な要素を備えた曲を探すため、さとわが選んだ候補曲はすべて却下し、彼女が持っている音源のすべてを持ってくるように指示を出す滝浪。そして、曲が決まるまでは手の練習用にと楽譜を渡し、二年生は全国へ行ける最後のチャンスなのだと、そのことを知らなかった一年生へ改めて伝えるのだった。

真白を校門まで送った武蔵は、今の部員たちについて話し、全国に行ける大会を最後にしたくないからと、全国を目指して足掻くことを宣言し、真白はそんな武蔵にがんばれと頷いて見せる。

次の大会で、武蔵と妃呂は全国に行ける最後のチャンスだと聞いた愛は、終わらせるのは嫌だと言葉を発する。それなら誰よりも練習するしかないと滝浪は応じ、その言葉を聞いた愛たちは、練習曲を始めようとする。そんな一年生を見て、滝浪は大会の曲を早く決めるため、さとわを連れて彼女の家の音源の運び出し作業をすることにする。

滝浪と共に、一旦家に戻ることになったさとわは、愛にチューナーを渡し、その動作があまりにも自然だったため、愛とさとわの中で生まれていたぎこちなさは解消されたのだと、二人とも感じ取ったのだった。

その後、音源を確認しながら曲を探す滝浪は、中学時代のさとわが母親に向けて作曲し、大会で演奏した曲に惹かれ、これにしようと決めるのだった。

 

ここから感想

しかし、妃呂はいつも色んな側面から人間関係を考える子だよな。これは人を貶めていた時の名残というよりも、彼女の価値観がそこまで考えさせるのだろうな。

で、あまり愛とさとわについては言葉では語らず、基本的に妃呂が武蔵に対する思いを整理する話になった。というか、愛とさとわは琴バカであるが故に、一度やる気になれば元通りと言うのは、単純カップルならではの簡略化で、このやり方は結構好きだ。でも、さとわの恋愛感情については、今後描く時間はあるだろうか。母親との関係もあるし、大会もあると、恋愛らしいエピソードは無いままで最終回と言うのもあり得そうだ。

そんな恋愛話よりも、以外にも表現し続けてくれているのが、顧問・滝浪について。この恋愛云々のゴタゴタで、滝浪がやる気を失くすと不安に思っている素振りの妃呂が描かれたり、ボロボロな練習の状態から一転、本番前の「大先輩・真白が見に来ている」の一言でまとまりを見せ、演奏からもその立ち直りを感じ取った滝浪の、放任しつつも見るところは見て認めると言う点等…生徒だけでなく、顧問もモチベーションを上げてあげる必要があるというところが、他の作品ではあまり見せないところだから、この、「顧問も大人の前に人間」と言う点を、この後も大事に表現していって欲しいな。

  

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