ヨコシマなしましまアニメ感想

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コップクラフト 第5話「LONESOME VAMPIRE」感想

 キャラが出ては消えていく当作品で、新にレギュラー入りしたケイ達の上司のジマー警部。思った通り、仕事の邪魔であれば上司にも言うべきことは言う人物だと分ったので、登場2話目にして、口が悪いキャラにしては好感が持てた。

マクビーといい、キャラの濃さとその人物の考え方の両方が読み取れる作品は、色々何を想っての言動や行動なのかを想像できて楽しいわ。

 

今週の内容

死体と思われた吸血鬼は、CTを取ろうとしたチャップマンの血を吸い、自由に動けるまで回復していた。狙われていたセシルを逃がし、戦闘に入ったティラナだが、突き立てようとした剣先を口で受け止められ、剣から手を離さないために振り回されることになる。その強靭な力に、ティラナは剣から手を放してしまい、とうとう壁にたたきつけられてしまう。目前に迫った吸血鬼を睨みつけるティラナだが、ちょうどケイが到着してしまい、ティラナはケイに下がるように注意するが、吸血鬼の狙いもまたケイに移ってしまう。

消火器を持っていたケイは、姿を見えづらくする術を使用した吸血鬼めがけて中身を噴射し、吸血鬼の目をつぶして術を無効化し相手をひるませる。そこへすかさず、体制を立て直し、剣を拾ったティラナが吸血鬼の左腕を切り落とし、ケイも銃弾を三発命中させる。それでも吸血鬼は倒れることなく、近くの階段を掛け上げり逃走を図ったのだった。

血を吸われたチャップマンは息絶えており、今戦った相手はセマーニの言葉でラーデ・ネーヴェンと呼ばれ、地球では吸血鬼と呼ばれる存在だとケイに話すティラナ。

現場はすぐに捜査が入り、ティラナが普段の衣装に着替える間に、ケイにラーデ・ネーヴェンが、人の生き血からラーテナを取り込んで再生することを話す。棺を見ていたにもかかわらず、古い種族のラーデ・ネーヴェンの事に気づけなかったために、人死にが出てしまった事を悔やむティラナだったが、ケイは聴取を受けるセシルを見やり、助かった者と、今後どうするかを考えるように促す。

ケイは、吸血鬼に剣や銃の攻撃が効くことから、SWATが包囲すれば何とかなるだろうと楽観視するが、ティラナは射撃の正確さよりも戦闘においての嗅覚が大事だと、SWATでは捕らえられないだろうと心配するのだった。

セシルの聴取が終わり、声に張りが無い状態でもティラナに礼を言い、去っていく彼女を見送るティラナとケイ。

ジマーに呼ばれ、包囲網の外のアラモ・パークでトラックの運転手が犠牲になったと情報を受けるケイ。近くには警視もおり、先ほどの戦闘で腕を切り落としているにもかかわらず、そこまでの移動が出来るのかと質問されたティラナは、古い種族の為分からないと正直に答えた。

ティラナが役立つ情報を知らなかったため、吸血鬼を逃がした事の責任や、セマーニ人を操作関係者に入れること自体を問題にし、ティラナを責め始める警視。しかしそれをパトカーのボンネットに腰を掛けていたジマーが、警視の言葉を遮るように腕を伸ばし、時間がもったいないのと、ティラナが吸血鬼の事に気付いた功績の大きさを無視した発言だと嫌みを加え、文句は上司の自分に言えと大声で切り上げて見せる。

ジマーが、立場が上の人間に対してティラナの肩を持つような発言をしたことに、驚いたケイ。絡んでいた警視の新人の頃を知っていたジマーにとっては、大したことではない様で、吸血鬼をどう見つけ出すかの案をケイに尋ね出す。

匂いを辿るというケイの案に、警察犬が出払っていると返すジマーだったが、ケイは嗅覚の鋭いセマーニ人のティラナがいると得意げに答える。

トラック運転手が襲われた現場に到着し、ティラナは目撃者が生かされている事を疑問に思ったため、その時の事を直接目撃者に聞いてみることにする。

吸血鬼がトラック運転手を襲った後の、逃げた場所まで答える目撃者。切り落とした腕も再生され、ヴァウ・エ・デイエという幻術を使ったと思われる、黒い炎の様なものを身にまとっていたと聞き、相手が回復している様子に危機感を覚えるティラナ。

聴取を終え、ケイに相手が回復している事と、幻術を使えることを離したティラナは、幻術をやって見せてくれと言うケイの申し出に、衣類を着ているとできないからと断り、吸血鬼をセマーニ人特有の感覚を研ぎ澄まして位置を把握する。

ティラナが居ると言った場所は、現場からも見えるショッピングモールの中だった。空腹では無くなれば、次にほしいものは情報だろうと言うティラナに、ケイは素直に感心するのだった。

ケイはSWATの増員を依頼し、ティラナは実際に吸血鬼が通った場所を特定し終える。ケイは防犯システムの管理室に向かったマクビーとゴドノフのコンビに、確認するが、防犯レーザーに引っかかっていない事から、レーザーが見えるのではと頭をひねるマクビー。

増員は呼んでいるため、先に二人で後を追う事にするケイとティラナ。しかしティラナが気配を感じ取ることができても、方向までは分からず、さらに先に吸血鬼に狙われたのはケイであり、ティラナもケイを盾にされてしまえば攻撃が加えられないという有様なのだった。

胸ぐらをつかまれ、宙につるされた状態でも吸血鬼に銃を向けたケイは、モールの吹き抜けに放り出されてしまい、中央に張られた懸垂幕を巻き込みながら、地上に張られた噴水へと落ちてしまう。そのことに動揺したティラナは、怒りを込めて吸血鬼に挑み、その声は噴水に落ちて、意識もうろうと漂っていたケイにも届くほどであった。

ケイとの連絡が途絶えたために駆け付けたマクビー達は、噴水の中で漂っていたケイを引き上げ、意識を回復させる。その時にはティラナはおらず、連れ去られたのだと知ったケイは、吸血鬼に対する怒りを覚え、まずは煙草を吸おうと取り出すが、自分が持っている分は水を吸って駄目になっており、他に持っている人間がいなかったため、ゴミ箱へ放り込むのだった。

目が覚めたティラナは、体を動かし、後ろ手に拘束されている事に気付く。すぐそこでは、モールのパンフレットと思われる物を眺めていた吸血鬼が椅子に腰かけており、「目覚めたか、幼き剣士よ」とティラナに声を掛ける。

ティラナは「吸血鬼よ 何故私を殺さないのです?」と質問をするが、吸血鬼は黒い瞳をティラナに向けることなく「質問がある」と返し「ここはどこだ?」と情報を欲していた。

「奇妙な文字だ どう読むのか…サーン・ティリーセイ?いや、サンテレサか?」とパンフレットから地名を導き出す吸血鬼は、ティラナの顔を見てさらに続ける。「(地名をサンテレサというのは)正解か ここは……別の世界だな?」と聞いてきたので、ティラナも「地球と呼ばれています」と返答する。

別の世界であることを肯定したティラナの言葉に、吸血鬼も思うところがあるらしく「『ニバの書』にある大いなる門が顕現したのか」と独り言つ。吸血鬼が知らない単語を発したので、思わず「ニバの書?」と聞き返すが、吸血鬼は「古い伝承だ」とだけ言い、自分の要件を済ませようと立ち上がる。

ティラナに顔を近づけ、吸血しようとする吸血鬼。「さて…… 高貴な香りだ… 甘美な血の味であろうな」とうっとりとした様子で品定めされたティラナは、「けだもの…!」と不快感を表すが、吸血鬼は意を介さないと言う様に「ほう?」とその先を促す。ティラナは恐れもせず言葉をつづけ「あなたは罪なき人々を殺した けだものの所業です!」と言い切り、ティラナの言葉を聞いた吸血鬼は、ティラナの髪を引っ張り、宙づりの状態にして返答する。

「お前は飢えというものを知らないようだな もしも時間があれば…」と自分の飢餓状態は分かるまいと、ティラナの首筋に噛み付こうとするが、「…いや、邪魔が入った」と苦々し気に顔を歪めるのだった。

吸血鬼がティラナを釣り上げていた手をほどいたすぐ後、潜伏していた部屋にケイを含めた武装部隊が到着し、吸血鬼を取り囲み銃を構える。すかさずケイが「抵抗するな!手をあげろ!」とファルバーニ語で警告をするが、吸血鬼は「おもしろい 何人か馳走になろうか……」と幻術を発動させて姿を眩ませる。しかしケイ達は用意したゴーグルを着用し、銃撃を開始。銃弾は吸血鬼に当たり、吸血鬼はたまらず棚を怪力で倒して、包囲していたSWAT部隊をひるませ、窓から逃走するのだった。

またしても逃がしたと、ティラナを拘束する縄を切りながら、つぶやくケイ。怪我の有無だけ確認して、吸血鬼を追うから早く来いと言われたティラナは、剣を手に取りケイ達に続くが、分かれてしまった状況から、もっと話すことがあるだろうと「ばか」と小さくつぶやくのだった。

深手を負った吸血鬼は、ヴァウ・エ・デイエで作っていた服の様なものも出す事が出来ない状態で、モールの仲を逃げ回っていた。その間に、「おそろしい武器… 奴らは何者だ?」と先ほどの幻術をものともしない銃撃を思い出し、自分の常識とはかけ離れている事に気付き始め「ただの異世界などではない わらわは黄泉にでも迷い込んだのか?」と不安を口にする。そんな彼女に「先に格子戸があります そこから地下へお逃げなされ」と話しかけるものがあり、その出所が黄色い光の球が粒子を撒きながら誘う様に進んでいったのを確認した吸血鬼。「術か?」と同郷の仕業であることは把握し、彼女は相手の「お急ぎを」という言葉通りに誘導に従うのだった。

モール内に吸血鬼がいないことにいら立つケイ。そんな彼に、周辺情報からジェミー・オースティンは地下鉄に入った可能性を指摘する。ジェミーの指示通りに走ってイーストプラザ駅から先回りするケイとティラナ。駅に入り、確かに吸血鬼の匂いを感じたティラナは、できれば生け捕りにしたいとケイに申し出るが、力の差があり過ぎるとして断られてしまう。同情心があることをケイに指摘されたティラナは、否定しきれない部分もあり目を伏せるが、質問したいだけだとケイに言い返すように強い口調で返答するのだった。

通風孔から地下へと逃げ延び、「寒い」と感じていた吸血鬼は、しばらく歩いたところで自分を逃がした術者の操る傀儡と相対する。

「お会いできて光栄です 古き血筋の裔よ」と挨拶する若い男に、「術師か?」と確認する吸血鬼。すると相手も「はい 僭越ながら」と肯定したため、吸血鬼はすぐに本題に入り、「わらわを助けてなんとする? 望みを申せ」と催促すると、相手も「『ニバの書』でございます 古の書を あなた様ならご存じかと…」と答えたため、彼女は最初こそ「ほう?」とそれなりの反応を示していたが、術師が話し終わると口元で笑い、相手の思惑を察したのだった。

「見えたぞ この地にわらわを運ばせたのもおぬしか」と相手がどう出るか探る吸血鬼だが、術師は「滅相も無い ただあなた様を助けようと……」と白を切るのだった。

吸血鬼は「手助けなどいらぬ 消えるがよい」と術師の思惑には乗らないと話を切り上げるが、「されど 今のあなた様のお力では 逃げることも危ういですぞ」と術師は話を続ける。「そら、今も…」と吸血鬼が去ろうとした方向から来るケイとティラナを見やり、「あのお二人は… いやはや、仕事熱心な方々だ」と吸血鬼の返事よりもケイとティラナに感心して見せたのだった。

吸血鬼にとっても何度も見た顔だったため、「知っておるのか?」と返したが、術師は吸血鬼を逃がすことを優先したため、ケイとティラナについては「多少は」とだけ答え、「お急ぎを この男を案内にしますゆえ」とこの場を去ることを勧める。しかし吸血鬼は話をしていた男の喉元に食いつき吸血を行い、その行動に完全に決裂したと悟った術師は「なんと… 残念ですぞ 古き血筋の方よ」と言い残し、傀儡の身体は死に至ったのだった。

「遠い昔、わらわはいくさで死んだ これは終のひとときに 見たうたかたの夢よ ならば…」と吹っ切れた吸血鬼は、取り戻した力でヴァウ・エ・デイエを発動し、黒い靄で服を作って見せる。

また一人殺されたと見て取ったティラナは、一人で吸血鬼に攻撃を仕掛けにいき、両者の攻防の激しさからケイは銃での援護が出来ずにいた。

ケイは、ティラナが吸血鬼に蹴り上げられたタイミングで数発か的中させ、その後も銃を変え撃ち続けるが、向かってくる吸血鬼を倒すことができず、とびかかってきた吸血鬼に押され、線路上で小銃を盾にした鍔競り合いの状態となってしまう。

ケイは吸血鬼に「やめろ!一緒に死にたいのか!?」と話しかけるが、吸血鬼は「わらわと三度相まみえて 生き抜いた男はおらぬ」と退くことは無かった。

そんなやり取りをする線路上の二人に気付き、走行中の列車が警笛を鳴らす中、それでも吸血鬼は「そうか…予言にあった戦士とはおぬしのことかもしれぬな…」と話し続け、とうとう列車が間近に近づいても「せいぜい苦しめ」と言いのけたのだった。

ケイと吸血鬼がお互いに集中している中、ティラナが吸血鬼の背後から近づき、彼女を列車側へ蹴り上げ、ケイを線路から間一髪で押し出す。吸血鬼は列車にひかれ悲鳴をあげ、その遺体を見たティラナは、ケイに吸血鬼はもう再生できないだろうと彼女の死を告げ、思うところがあるような表情を浮かべるのだった。

ケイは、事がひと段落ついたためか煙草を取り出し火をつけるが、気を取り直したティラナに助けた礼を要求され、前と同じように「頼んでいない」と返事をする。しかし、ティラナが怒り、ケイをしかりつけ始めたタイミングで、小声で「ありがとう」と礼を言い、彼女があっけにとられたのちに、「口が裂けても言ってやらない」と、上げて落とすのだった。

ケイの意地悪に今度こそむくれたティラナは、ケイの背中に何度も蹴りを入れ、ケイは煙草を落とすほどの衝撃に耐えながらも勝手にしろといつものやり取りを繰り広げる二人。

煙草を拾ったケイは、報告書を書かなければとデスク作業にうんざりとした声をあげ、朝になったら棺桶で眠れる奴らは良いなと、一晩中走り回っても仕事がある自分と比較して、吸血鬼をうらやましがるのだった。

 

ここから感想

ずっと全裸で逃げ回った吸血鬼さんも、今週でお別れでした。ほんと、この作品主役のキャラクターがどんどんいなくなる作りなのね。分かってきたよ。

作品全体の進み具合としては、早くも今週分で、ゼラーダが生きている上に、ニバの書について探っているらしいことが、吸血鬼さんと視聴者視点で分かった事。ゼラーダは第4話でタワーから落ちてから行方が追えていないから、亡くなった傀儡の男性を調べて、ケイ達が気づければ、警察側ももっと早くゼラーダにたどり着くかな。

これとは別に、セマーニ人の無自覚の侵略についても想像すると、ロスが恐れていたことが分かる気がする点が、この作品の面白い部分だよね。前回の妖精爆弾の時は、セマーニ人の若者だったエルバジが、自分の世界の術と地球の科学力を合わせて妖精爆弾を作っていたけれど、それがセマーニの古代人である吸血鬼さんの視点で見ると、暗視ゴーグルで術は効かないわ、地下に逃げても追いかけてくるわで、「ここは黄泉」とまで、科学力を評価するのだから、持っている情報の差が大きく出てたね。術が地球の科学に対して、完全に有効な手段とは言えないと、今回で視聴者にも伝えられた分、逆に今の地球の科学を知ったセマーニ人が、どれほど科学に対して対策ができてしまうのか、そうするとどれくらい厄介なのかは、既にエルバジで描いた通りと…。うん、ロスが危険視するのも分かるかもしれない。

そんな、地球の科学を知っているセマーニ人で、さらに地球を憎んでいるとまで言われているのがゼラーダなのだから、今回の吸血鬼事件の黒幕がゼラーダかもしれないと感づいても、ゼラーダ本人にたどり着くのは、アニメでは最後の山場になるかな。

さて、次はセマーニ人の何種族が出るのだろう?

 

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