ヨコシマなしましまアニメ感想

アニメの感想を、ひたすらに載せていくブログ。ネタバレが基本姿勢。※他所からの引っ越し作業中

彼方のアストラ 第9話「REVELATION」感想

 意外と、子どもたちの輪になかなか加われないポリ姉。あれって「パーティーするよー」って呼び出したりしているのだろうか?

 

今週の内容

中学時代、山での遭難から無事に戻ってきたカナタは、父に陸上のトレーニングを乞うのだった。カナタの夢は宇宙に出ることだと聞いたカナタの父・レイは、いずれにしても体を最高の状態に維持することは、どんな状況でも優位になると賛成し、息子に笑みを浮かべて見せたのだった。

そんな昔の事を、あてがわれた個室で思い出していたカナタは、あの時の父の考えが分かってしまい、失望する。

キトリーとフニシアの遺伝子データの照合の結果発表を行う班員達。全員が集められた事に、照れながらも大げさだと、楽しそうにするキトリー。しかし、ザックは冷静にキトリーとフニシアの結果は同一人物を表していると発表し、今まで盛り上がっていたその場の雰囲気は一瞬で霧散する。

穏便に済む仮説を考えはしたものの、キャンプを装って殺されかけたこのB5班の状況から、親をオリジナルとしたクローン体が、カナタ達班員である可能性が高いと打ち明ける。

話が突飛すぎるとキトリーは切り返し、ルカを始めとする班員も信じられないと言う面持ちで椅子から立ち上がる中、ザックは冷静に、自分の父・ジェドが行っている記憶移植の研究が、世の中に公開されていない事、さらに成功すれば若返りを意味することを話し、班員の親には、その研究に必要な設備や資金、恩恵を受ける芸術家や歌手、アスリートがそろっていることを並べていく。

2063年9月30日、遭難89日目。カナタ達の母星ムサーニッシュ某所のカフェでは、ザックの父・ジェドを始めとした、若返りのためにクローンを作り上げた親たちが集まっていた。

ジェドやキトリーとフニシアの母オリーヴ、カナタの父・レイ、ウルガーの父ゲルトが既に寛いでいる中、最後に入ってきたのはルカの実の父・フェリーチェ・ジェンマであった。

彼が加わったことで、クローンと記憶移植技術を使っての若返りの話になり、臓器移植専用のクローンとして、フニシアが生れていたことにジェドやゲルトから苦言を言われるオリーヴ。しかし彼女は、病院施設の提供という、計画の根幹を担っている者の特権だと言い返し、悪びれる様子も無いのだった。

いずれにしても、彼らが進めていた計画は、ゲノム管理法の執行によって頓挫し、作り出したクローンたちには、死体も残さず処理しなければならないと言うことで、ケアード高校のキャンプと、突如として現れる新技術の光の球を利用した班員の親達。

ゲルトから計画の終了を告げられ、改めて生まれ変わる予定だった自分の身体として、ルカを惜しむ発言をするフェリーチェ。芸術家として、男女の性を超越したISという存在になりたかったのだと語る彼は、ふと、実の子供としてクローンを育てていたジェドたちへ、計画が成功していたとしても、「よく心が痛まないな」と質問する。しかしそんな質問にも、いずれは自分の身体になることを見越して、教育に力を入れる必要があったと言ってのけるオリーヴとジェド。アスリートのレイも自分の身体を鍛える感覚だと話し、カナタを息子だと思った事は無いと断言したのだった。

場面はアストラ号に戻り、政治家であるルカの養父・マルコは、クローンを作っていた親たちから政治資金を集めて、ゲノム法に反対していたのだと言うところまで話が及んでいた。ここでも、アリエスは確かに母親から愛情を受けて育ったと声を上げるが、ザックは言いにくそうに養子に出されている可能性を示唆する。いずれの場合も、遭難中の身では確かめることもできず、親との確執があったとしても、家族の愛情と言う物自体を否定された班員達の中に、悲壮感がたまっていく。

フニシアが泣き始めたのをきっかけに、伝染する感情を断ち切るため、カナタは「俺たちが家族だ」と大声で宣言し、同じ境遇で、苦難を乗り越えてきたこのメンバーで何としても帰り、クローンを生み出した親たちへの復讐と、自分たちはこの事実に引きずられることなく、「自分」になろうと、皆を新しい目標へと奮い立たせるのだった。

2063年10月1日、遭難89日目。パーティの飾りつけのために、パネルにイラストを施していたルカ。そこへ、クローンの事実を知って落ち込んではいないかと声を掛けるカナタだったが、ルカ自信はISの身体である経験から、悩みを吹っ切る術を持っており、クローンとして作られた身体であっても、ISであっても自分は気に入っていると、カナタに断言して見せたのだった。

倉庫では、シャルスと話をするカナタ。シャルスは既に親元を飛び出す形で養子になっていたため、そこまでのショックは無いと話し、逆にカナタを気遣うほどだった。キャプテンと副キャプテンという立場で、お互いの強さを認め合い、班員達のフォローをカナタに頼むシャルスなのだった。

キッチンでは、料理担当のウルガーに声を掛けるカナタ。しかし、自分なら大丈夫だと気を使っていることを察したウルガーに言われてしまい、彼はむしろルカの養父・マルコの政治献金に関わる一連の闇を世に公表すると、自分のジャーナリストになる夢を話し、その相手が友人の親という負い目も無くなったと考えていたのだった。カナタはそのたくましさに、思わず肘でウルガーをつついてじゃれるのだった。

ランドリールームで、ユンファを気遣うカナタ。目元が腫れており、泣いていたことが分かる顔ではあったものの、彼女自身も落ち着きを取り戻してきており、親を失う事と、自分を出して歌手になると言う夢に向かう意気込みを聞いたカナタは、今度のパーティでも、歌声を披露してほしいと頼むのだった。

ポリ姉に自分たちの事を話していたアリエス。その様子を開いていたドアから聞いていたカナタは、彼女が母から受けた愛情を信じていることを聞き、何も言えずにその場から立ち去ったのだった。

ザックの部屋では、フニシアに切り絵を教えるザックとキトリー。人型をいくつも作る切り抜きを見て、そこからクローンの話を始めるキトリー。自分とフニシアも随分と性格が違うと改めて感じているのだとキトリーから切り出したため、ザックは遺伝情報と過ごした環境が人格に与える影響は半々だと、何を経験したかによって変わってくることを伝え、キトリーは母の夢だった医者になるという夢は、親の気を引きたかっただけなのかもしれないと語るのだった。

ザックが突然とキトリーに切り出したのは、結婚の約束をイクリスで改めてしたことについて、みんなに祝ってもらおうと言うものだった。パーティー会場のミーティングルームでそのことを知らされたカナタ達は、ザックの冷静に見える惚気にたじろぎながらも、いつからおつきあいしていたのか等、興味の湧くことを質問していくのだった。

何とかパーティー名にザックとキトリーの結婚を盛り込み、ひと段落ついたころ、望遠鏡が故郷の星を捕えたアラームが鳴り始め、モニターに出された星を見て喜ぶ班員達。しかし、ちょうどそこへ来たポリ姉は、最初こそ感動していたが、大陸の形が違うことに気付きパニックになる。ポリ姉が目指していた故郷の星は「地球」であり、カナタ達が目指している母星は「アストラ」と食い違っていたことがここで判明するのだった。

 

カナタの「サバイバルの心得」

その1 前に進めば前進する(第1話発表)

その2 起き上がれば立てる(第9話発表)

その3 慌て者ほど狼狽える(第1話発表)

その4 皆それぞれ色んな力をがっちり合わせれば、大抵の事はどうにかなる(第3話発表)

その5 諦めたらそこで試合終了(第8話発表)

その6 発表無し

その7 食べれば元気になる(第4話発表)

その8 発表無し

その9 一つ一つ冷静に対処していけば、すべて解決する。(第3話発表)

その10 立ち止まったら進まない〈第7話発表〉

 

ここから感想

予想通りクローンを使った事を隠したくて、キャンプで遭難させられたという事が判明。でもさ、アリエスが詳細不明と言うのは分かるのだけど、それはウルガーやシャルスも同じでは無いかな?

ウルガーはクローンでもそうでなくても良いのだけれど、クローンを作っても、教頭が人生をやり直したいとか、時間を要する野望があるようには見えないんだよな。陰謀に巻き込まれて、優秀な息子・フィンがいるのに、クローンに手を出しちゃったのだろうか…しかもそれが、実子と比べてもあまり出来が良くないから自己嫌悪して遠ざけていた?でも、実子のフィンが一味のマルコに殺害されているのに、それでもあのメンツをまとめ上げているのはやはり心情的におかしい気がする。ウルガーがクローンでも別に問題が無いのは分かるのだけど、別に全員がクローンでなくても良いと思うので、ウルガーは兄の残した情報を掴んでいる疑惑で殺処分に出された線はまだ捨てきれないと思うな。

それと、やはり親のクローンの話を出してきた時も反応の薄いシャルス。この人は本当に物事をはっきりさせないキャラだよな。勝手に妄想すると、彼自身がクローンでないなら、セイラを追っている間に、セイラがジェドの記憶移植の実験に使われていて、エマの実子の記憶がセイラの身体に受け付けられたことを知って、ケアード高校に入学。でも、本人にはそのことを話せず、どう切り出すかを考えている…と言うあたりはどうだろう?アリエスの映像記憶能力も、移植手術を受けた影響だと考えれば良い気がするし、この案はいける気がするんだけどな…いかんせん話数が足りなそう。

で、せっかくの大人要員であるポリ姉がイマイチパッとしないなと思ったら、故郷が違うという事が判明。まぁ、言葉は一緒でも、たった12年で惑星の危機が回避されたり、住める星を探しているのに、ザックは惑星リストを作って持っていたりしたから、多少の時間の歪みは感じていたのだけど、これは世界戦でも超えましたかね?もし地球がまだあったとすれば、アストラでの新しい生活を始める前に、ポリ姉を返してあげる旅行が始まりそうな予感はする。

 

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