ヨコシマなしましまアニメ感想

アニメの感想を、ひたすらに載せていくブログ。ネタバレが基本姿勢。※他所からの引っ越し作業中

彼方のアストラ 第7話「PAST」感想

 

陰に反応して襲い掛かる植物怖ぇ…。今回の星は狩りをして食べられるものってあるんだろうか。

 

今週の内容

映像記憶能力があるアリエスは、転校してから何回かあった生物の授業には、シャルスがいなかった事を指摘する。

その授業を、あたかも受けていたかのように話していたシャルスに、何か隠していないかと質問するアリエス。すると今まで朗らかに笑っていたシャルスは、真面目な顔でアリエスを見つめ返し、また、いつもの優し気な笑みを浮かべる。どういうことかとカナタからも質問したため、アリエスの方を信じるのかと一言言ってから、あきらめたようにため息をつき、真面目な表情で、自分がアリエスよりも後にケアード高校に入った転校生だと明かすのだった。

7月1日に転校して、そのまま7月4日からのキャンプに参加したのだと明かしはしたものの、転校生であることは「話さなければならない程大事な事」かと、まだこれ以上話すことを拒むシャルス。しかし、キャンプでの遭難から、刺客が班員の中にいるかもしれない中、転校してきたというアリエスの話に乗って、自分も同じ転校生だと明かさないのはおかしいと、キトリーからも指摘され、さらにアリエス、ザックからも話すように促され、それでも話さなければとどうなるのかとカナタに話を向けるシャルスは、監禁するというカナタの答えに、今度は本当に参ったといった様子で、話さなかった理由を語り始めるのだった。

世界大戦が終結し、西暦1963年に世界政府が成立した後も、唯一王政が許されたヴィクシア王政地区。その貴族出身だと明らかにしたシャルスは、家の事を口外するなと言う決まりと、何より家の事を思い出したくなかったと話を切り出す。

昔話になり、平民出身の女の子・セイラと仲が良かったシャルスは、普段は観光客も受け入れていない、壁で囲まれた貴族王族エリアにセイラを案内する。危険を冒してまでセイラを呼び寄せたのは、壁の亀裂を発見、拡張して、子供一人なら出入り可能にし、塞がれてしまう前に彼女に見せたかった王立動物園に招待するためだった。しかし兵士にセイラが平民だとバレてしまい、強引にシャルスと離されそうになったセイラは、兵士の手に噛み付く。振り払おうとした兵士が彼女の身体ごと腕を振り上げたため、セイラは見晴台から投げ出されてしまい、命を取り留めはしたものの、目覚めることが無かったのだった。

その後もセイラを見舞いに行くシャルスに、父は貴族としての自覚を持って、平民と慣れ親しむのは止めるように注意するが、シャルスは自分たちこそ檻の中の動物だと、鋭い眼光で言い返し、セイラの家へ、見舞いに通っていた。それも4年後には、セイラの家族が行き先を告げずにヴィクシアを出たことで終わり、しばらくしてシャルスもヴィクシアを出て、養母の姓・ラクロアを名乗り、新生活を始めたばかりだったと、謝罪でこの話を締めくくる。

自分家族や幼馴染との別れが、まだ自分の中で整理がついていなかったために、話す気になれず、黙っていた事を謝っていたシャルスだったが、気づけばミーティングルームにいた班員全員が、泣くか、沈痛な面持ちになっていたため、逆にシャルスが驚かされたのだった。シャルスの幼馴染の事なんて、班員は話しても興味が無いと思っていただけに、泣きながらシャルスの大切な人の話だろうと返されしまい、また家族といる気持ちになれたシャルスは、思わず喜びから笑ってしまう。

皆がセイラの話であまりにも泣くので、キノコ茶を淹れ直そうと立ち上がったシャルス。アリエスも手伝おうと、一緒にキッチンに向かった先で、セイラはどんな人だったのかと聞いたアリエスに、君に似ていると見つめながら返したシャルス。そのまなざしに、思わずときめいてしまうアリエスなのであった。

個室では、セイラの写真と思われる画像を端末に映し、シャルスは寂し気に画面に映った彼女に謝罪する。

2063年9月17日、遭難75日目。惑星イクリスに到着したアストラ号。

惑星を見て、思わず合唱コンクール課題曲『惑星は廻る』を謳い出す一部の班員。しかし、ザックによると自転と公転の周期が同じなため、日が当たる部分は灼熱地獄、当たらない部分は極寒地獄となっており、水と生物がいる場所はその中間地点のみという事だった。

惑星の大気内に入り、地形や生物を観察する班員達。ビル程ある木か植物か分からないものや、体が大きい割に体重が軽そうに飛行する生物など、すこし危機感が高まる艦内。そこへ、飛行していた生物を捕食するためか、浮遊する傘の様な植物らしきものが現れ、触れた生物を感電させて落下させていく。

ザックの細かな操縦で、何とかその食虫植物に似た、電気植物の間を通り、繁殖地帯を抜けたアストラ号。カナタは、寒冷地帯に近づけば、食虫植物の様なものも無くなるだろうと判断し、ザックに指示を出すが、地面に生えていた植物がアストラ号の作る陰に反応して捕食器官を伸ばし、万力で絡みつかれてしまう。これもザックが船体を回転させて引きちぎったため、何とか脱出することができたが、無理がたたり、アストラ号の姿勢制御と減速が行えないと警告メッセージが鳴り響く。

右に崖を見ながら、舵が効かない中で何とか着陸を試みるザックだが、広い場所にたどり着いた瞬間に左からの突風に船体が煽られ、壁に激突して着陸してしまう。着陸の衝撃が収まり、舵を確認するザックだが、航行不能だと静かに告げたのだった。

船外に出て、状況を確認する班員達。しかしザックは反応炉が壊れており、超光速航行するエネルギーが作れない事、パーツもツールも無いことを冷静に告げ、この旅の終わりと、この星で生きるしかないことを淡々と語っていく。

キトリーはザックに家に帰りたいのだと突っかかるが、ザックの冷静さは変わらず、どうにもならないのだと理解した彼女は泣き崩れてしまう。ザック自身も自分の操縦が悪かったのだと自責の念に駆られていたが、カナタは自分の判断がいけなかったのだと、自分の責任だとザックに伝えるのだった。

悔しがるカナタに、ずっと様子を見ていたウルガーはらしくないと話し掛け、サバイバルの心得には「絶望的な時こそ強がれ」の様なものはないのかと問いかける。気を取り直したカナタは、ウルガーが言った言葉を新たにサバイバル心得に加え「立ち止まったら進まない」と、食糧調達の指示を出すのだった。

食料調達班は寒冷地帯沿いを探索し、木に生っている実はウルガーが銃で撃ち落とし食べられることが確認できた。飛んでいた動物も捕まえるかというフニシアに、シャルスは笑いながらサッカーゴールくらいの網が必要だから無理だろうと対応していた。そんな中、一人で草をむしって弄んでいたルカは、まだ状況を受け入れられないと弱音を吐いていた。普通に順応している皆は心臓に毛が生えて、マリモ状態なのかと言うルカに、ウルガーはすぐ隣に座り込み、皆もわざと明るく振舞って、目の前の作業に集中することで絶望から逃れているのだと話しかける。怖いのは自分だけでは無いと知ったルカは、いつもの調子でウルガーもビビっていたのかとおちょくり、ウルガーも言い返すという、またいつものやり取りを行うのだった。

フニシアが、岩場の向こうに何かがあると指さしたため、シャルスは岩場から少しだけ見える、その「何か」を目を凝らして良く見てみる。

場所は変わり、アストラ号の近くにあった水源から水をくみ上げる水調達班。ザックとカナタは、水の汲み取りができることはまだ良かったと話し合っていた。すぐ傍では、いまだにショックから立ち直れずに泣きつ続けるキトリーに、アリエスが寄り添っていたが、そんなキトリーに、ザックは気持ちを切り替えろと話しかける。しかしキトリーは、将来のビジョンや、やりたいことがたくさんあったと泣きながらに語り、この状況でよく冷静でいられると怒鳴られたザックは、自分の役割は冷静でいることだと、感情的なキトリーに向けて言い聞かせるように話し始める。皆と生きるか、一つだけあるアストラ号の人工冬眠装置に入って、助けが来るのをひたすらに待つかを選べと言うザックに、キトリーは人工冬眠装置に入ることは、一人で死ねと言っているようなものだと言い返し、ザックも帰る方法はこれしか思いつかなかったと謝る。最後には、一人にしないでというキトリーに、ザックは皆と生きようと宥め、二人の話には決着がついたのだった。

そんなキトリーとザックを見つめながら、アリシアはザックの事をさすがだと見つめていたカナタに、もう決心がついているのかと話し掛ける。しかしカナタは情けなく笑いながら、決心はついていないし、石斧等で直していけば10年後くらいには治るかもしれないと考えていると笑って返すのだった。そんなカナタに、アリシアは微笑み返し、自分も、カナタが一緒ならそれでいいですと、告白する。

カナタが聞きそびれたような声を出したため、アリエスは照れながらも、もう一度自分がカナタと一緒なら良いと話そうとするが、カナタ宛にシャルスから通信が入り、すぐに来てほしいと呼んでいることが分かると、走って食料調達班の元へ向かうカナタ達。

合流すると、シャルスが指示した咲に、アストラ号があることに驚くカナタ達。ザックが、経年劣化している事と破損個所が違う点を挙げ、同型の別の船だと判断する。

中の様子を調べるため、カナタはザックとウルガーを連れて船内に入っていく。中の構造は全く一緒で、ブリッジの破損が酷い点で宇宙航行は不可能だろうと推測するザック。船員が個室にもいない事から、救助されたのだろうと考えるカナタだが、ザックが確認したメッセージには「Help me〈助けて〉」とあり、人工冬眠装置の存在を思い出すザック。装置を確認すると、2051年7月に稼働しており、12年間救助を待っていたのかと考えたザックだったが、カナタは自分たちも遭難している状況でも、中の人間を起こそうと決断し、装置を開放する。

中に入っていた人間は女性で、装置の蓋が開けられると同時に目を覚ましていた。

 

カナタの「サバイバルの心得」

その1 前に進めば前進する(第1話発表)

その2 発表無し

その3 慌て者ほど狼狽える(第1話発表)

その4 皆それぞれ色んな力をがっちり合わせれば、大抵の事はどうにかなる(第3話発表)

その5 発表無し

その6 発表無し

その7 食べれば元気になる(第4話発表)

その8 発表無し

その9 一つ一つ冷静に対処していけば、すべて解決する。(第3話発表)

その10 立ち止まったら進まない〈第7話発表〉

 

ここから感想

シャルスも、今の母親とは養子縁組という事が発覚。これで、回想に出ていた幼馴染のセイラが、容姿も似ていて、声も中の人が同じだから、アリエスがセイラという事になれば、またシャルスの話をしなければいけなくなりそうだよね。何と言っても、シャルスは出生の話はしたけれど、なぜ転校先がケアード高校だったのかとか、そう言った細かな話をまだしていないと思うのだよ。主役回をこなしても疑惑が晴れないのは、一時期のルカよりも怪しいよね。

で、今回の成長を噛みしめる部分は、アリスペードでの暴走を経て、口数が増えたウルガーだよね。カナタへの信頼感を表現するようになって、その延長線なのか、懐いたフニシアの相手をしたり、ルカを元気づけたりと班員のフォローに回っていて、今までの一匹狼気取りで、関係ないといったそぶりは、ウルガーの視野が狭くなっていたのだろうと、今なら想像できる変わりようだった。ユンファと言い、明らかな成長が見て取れるキャラはすがすがしいよな。

今回、大型生物や船ごと捕えようとしてくる植物に翻弄され、突風によって破損して宇宙航行が不能になったアストラ号。でも、たまたま先に遭難していた同型艦を発見したので、おそらくこれはニコイチ手法で乗り切るのだろうな。やり方はもちろん、コールドスリープしていた年上のお姉さんに教えてもらうのだろう。でなければ、助けを求めて寝てた人間を、後から来た遭難者が起こしたら悲劇でしかないじゃないか。でもこの場合、もう一度寝ると言う選択肢があるか。ならお姉さんには、怒らずにまずはお話を聞いてほしいな。

 

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