ヨコシマなしましまアニメ感想

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彼方のアストラ 第10話「CULPRIT」感想

 もしかしてポリ姉って、アストラが移民星であることを明らかにするためのキャラでしかないの?大人が居る事でカナタ達高校生を支えるポジションじゃなかったみたいだ。

 

今週の内容

ポリ姉は、カナタ達の母星がアストラと呼ばれている事に驚愕し、アストラにある大陸の名前を、ミーティングルームのモニターに映し出して確認していく。シャルスたちの回答を経て、大陸の形だけでなく、呼ばれている名称も異なり、違う星なのだとお互いに確信する。

カナタのポリ姉宇宙人説まで飛び出し、場がわずかに混乱する中、ザックは同じ人間であり、言語も同じであるのに、母星が違うと言う点を疑問に思うのだった。

言語と聞いたポリ姉は、自分は今は英語を話しており、母国語はロシア語だと確認してみるが、班員全体としての反応は薄かった。その中で、唯一ロシアが国の名前であることを知っていたアリエスは手を挙げて、知っていると申し出る。ロシアを知る人物がいると知ったポリ姉は、続きを聞こうとした様子だったが、国という概念は昔あったものだと言うザックの発言で、この辻褄の合わなさは、お互いが認識している歴史を確認すればよいかもしれないという事になる。

第二次世界大戦までの歴史は、お互いの認識通り進んだが、子ども達の話す旧時代の歴史があまりにも大雑把だったため、学校で習わないのかと問うポリ姉。しかし、学生たちの答えは、旧時代の歴史はそこまで詳しく習わないと言う物で、興味を持って調べていたアリエスも、詳しい本が無いと言う物だった。敢えて歴史に目を向けさせない作為的なものを感じたポリ姉は、その違和感に不安を募らせる。

歴史の中で、1962年から第三次世界大戦が始まったというアリエスの話に、この時点から歴史がズレていることが判明し、ポリ姉は思わず神に祈ってしまう。しかし神という単語に、カナタは神とは何かと質問したため、宗教も無くなっている事に気付くポリ姉。その事にはあえて触れず、アリエス達に彼らの歴史ではどうなったのかを尋ねるのだった。

アリエスが語った第三次世界大戦の開戦後の歴史は、大戦で核が使用され、2カ月で終結。人口は半分にまで減り、1963年に世界統一政府が樹立され、国と銃の撤廃を成し遂げ、人種を超えた団結により復興し平和な世界を築き上げていた。国や宗教、人種の垣根も無い状況を作り上げたというその歴史に、本当にあった事なのかと考えるポリ姉。

今度は、ポリ姉の知っている歴史をカナタ達に話し始める。平和とは言い難いが、三度目の世界大戦は無い状態が続き、2049年に8年後地球で生命が活動不可能になるサイズの隕石が衝突することが判明し、人類同士の争いを行っている場合ではなくなったと話す。現在は2063年なため、2057年は既に過ぎていると驚くキトリー。それでもポリ姉は話を続け、未曽有鵜の災害に備え、人類は人工ワームホールによる惑星の移住計画を開始したと説明する。人工ワームホールという聞きなれない言葉に、一瞬疑問に思うカナタだったが、自分たちが遭難した原因の光の球がそれだと思いつき、ポリ姉もその考えを肯定する。

今乗っているアストラ号も、移住計画のために、惑星探査のために開発されたアーク型であり、使われなかった12号だろうと推測するポリ姉。そして、ポリ姉の出した結論は、移住先に選定されたのが惑星アストラであり、カナタ達は地球から移住してきた地球人だろうと言うものだった。マクパから光の球もとい人工ワームホールで放り出された先にあった惑星は、隕石が衝突して氷河期になった地球であり、このアストラ号の旅は、人類が移住した道筋をたどるものだったのかと、アリエスは感慨深げにつぶやいたのだった。

しかしここで、ザックは時間の矛盾が生じていることを指摘する。隕石衝突が2057年で、今は2063年なため、6年しか経過しておらず、開拓がそこまで早く進むはずは無いと言う物だった。その点については、ウルガーも同意見で、兄のフィンガ生前漏らしていた「大人たちは嘘をついている」という言葉から、子供世代には伝えられていない何かがあるのだろうと、自分たちの殺害とは別の思惑を感じ取るのだった。この雰囲気に、アリエスは話を切り上げようと提案する。憶測しか出せない状況であれこれ考えて空気が悪くなるより、早くアストラに帰り、自分たちが得意とする惑星探査をして、真実を暴こうと話す彼女に、皆も賛成したのだった。

2063年10月2日、遭難90日目。アストラと地球の話を終え、キャプテンシートで一人、マクパで光の球に遭遇した時の事を想い出すカナタ。一通り振り返った後で、アリエスの部屋を訪れ、重要な話があるからと、彼女に入室の許可を乞うカナタだったが、消灯時間が過ぎている時間帯、かつ人目を憚る様子のカナタにアリエスは動揺してしまう。何度か問答を繰り返し、何とか彼女の部屋に入れてもらうカナタなのだった。

2063年10月23日 遭難111日目、惑星ガレム。

最後に下り立つ惑星という事で、寂しい気がすると言うキトリー。そんな彼女に、妹のフニシアは一番帰りたがっていたとツッコミ、他の班員は刺激的な旅の終わりが近づいていることを改めて感じる。キトリーは、アリエスはこの旅をどう思っているのかと聞いてみたところ、アリエスは満面の笑みでみんなと友達になるという目標は達成できたと答えたのだった。

惑星に不時着し、手際よく食料調達の指示を出すカナタと、それに答える班員達。その場慣れした様を見て、驚くポリ姉。そんな彼女に、ルカは探索する惑星が五個目になるからだと、自慢げに話すのだった。

食料調達は順調に進みそうだと安心するカナタ。一緒にいたアリエスは、帰った後の生活について、自分は母親と過ごすと話し、他の班員はどうなるのかと不安を口にする。しかしカナタはこの旅の経験が自信になるだろうと話し、アリエスもその気持ちに賛同するのだった。そこから、カナタはアリエスを家まで送ると話し、アリエスは母親を紹介すると流れで行ってしまい、お互いに焦りながらアリエスは他の班員の元へ、カナタは南側の探索へと別れていくのだった。

1人でルカジャベリンを持って走っていたカナタは、刺客の事を考えていた。今までの旅の中で抹殺を実行してこなかった刺客と、班員全員が感じている強い絆。このまま刺客が何もしなければ、刺客はいなかったという事にできるとカナタが考えた時、また光の球が現れ、カナタめがけて迫ってきたのだった。球体から逃げながら、目に付いた洞窟に入ったカナタは、それでも追いかけてくる球体に、行き場のない洞窟に入ったのは判断ミスだったと痛感する。それでも走り続けると、前方に食料採集をしていたアリエスを見つけ、一緒に逃げようと声を掛けたところで、彼女の怪訝な様子に疑問を感じ振り返ると、襲ってきていた球体は無くなっていたのだった。

刺客はこの惑星で、班員達の抹殺を実行する気でいると考えたカナタは、刺客の正体は分かっているため、明日はこちらから仕掛けようと決心する。

2063年10月24日、遭難112日目 惑星ガレム。

雨の降る中、更衣室で宇宙服に着替え終わったカナタは、ザックとシャルスに昨日の球体に襲われた出来事を話し、刺客を追い詰める作戦を実行に移すと言い渡す。刺客の正体として、先に船外で待機していたウルガーを示し、確証が無いため罠にはめると言うカナタ。しかし、持ち運べるとしか思えない球体や、アストラ号の倉庫で見つかった銃を持っているウルガーにどう対抗するのかという問題が浮き上がる。これに対しても、カナタは銃に細工を施す等の策を練っており、囮役としてシャルスを指名するのだった。

食料採集の名目で、ウルガーと二人で船外に出るシャルス。カナタとザックも後を追い、昨日カナタが球体をやり過ごそうとして入った洞窟で、作戦通り行動しようとするシャルスだったが、フニシアが行方不明になったとカナタが作戦の中止を決めたため、彼は思わず展開していたヘルメットを解除する。

シャルスがヘルメットを解除した瞬間、ウルガーは彼に銃を突きつけたため、一気にその場の緊張が高まるが、ウルガーが引き金を引いても獣は作動せず、思わず銃の調子を確かめてしまうウルガー。その隙をついてシャルスはウルガーから距離を取り、それと同時に光の球・人口ワームホールが出現したのだった。

ウルガーとシャルスの間に発生した球体を見たカナタは、シャルスの腕をひねり上げ、球体の遠隔装置を取り上げ、刺客はシャルスであると断言する。

ザックもウルガーも、刺客をはめるために演技をしていたと悟ったシャルスは、鋭い目つきでカナタ達を睨むが、他の班員やポリ姉までも岩陰から出てきたのを見て、自分だけがこの作戦を知らなかったのかと、寂しそうに笑うのだった。

何故自分だと分ったのか、その理由を問うシャルスだったが、カナタはマクパでの抹殺の際に、処分対象を全員抹殺できたかを見届ける必要がある刺客の立場を逆手に取り、映像記憶能力のあるアリエスが、球体から一番遠くにいたのがシャルスだったと証言したことを明かす。

アリエスはシャルスが刺客だとしても、何か理由があるだろうと言い訳を話すようにシャルス本人に懇願するが、シャルス自身は諦めた様にこの殺処分の計画について話し始め、班員通しで話し合っていた憶測通り、クローン犯罪の隠蔽であることを明かす。

殺処分の実行役として、もっと確実に全員を殺す方法があったのにそうしなかった点については、シャルス個人が宇宙を見ながら死にたいという希望を持っていたことと、その希望の所為で宇宙服を着たまま球体に飲み込まれ、宇宙空間に出た後にアストラ号を見つけてしまうと言う想定外の事態を招くことになる。それも受け入れ、最後の星まで旅につき合おうと決めたシャルスは、協力することでここまでたどり着けたことに感動しているとまで話す。

そんなシャルスに、ウルガーはそれでも全員を殺そうとしたシャルスに不信感をあらわにし銃を向けるが、カナタはウルガーを手で制し、シャルスがこの使命を受けた理由を問うのだった。

カナタの問いに、シャルスは自分は最初からクローンだと知っており、そのクローンの元となった人物が、ヴィクシア王政自治区の王、ノア・ヴィクスであることを明かしたのだった。

 

カナタの「サバイバルの心得」

その1 前に進めば前進する(第1話発表)

その2 起き上がれば立てる(第9話発表)

その3 慌て者ほど狼狽える(第1話発表)

その4 皆それぞれ色んな力をがっちり合わせれば、大抵の事はどうにかなる(第3話発表)

その5 諦めたらそこで試合終了(第8話発表)

その6 発表無し

その7 食べれば元気になる(第4話発表)

その8 発表無し

その9 一つ一つ冷静に対処していけば、すべて解決する。(第3話発表)

その10 立ち止まったら進まない〈第7話発表〉

 

ここから感想

先週考えた憶測が殆ど違っていた…。でも、ポリ姉の言っていた地球が氷河期を迎えていたのなら、やはりどこかで時間がズレているように感じる。ポリ姉が人工冬眠して12年でここまで事態が変わることは考えづらいから、何年か西暦に数えていない年が有りそうなんだけど、これを語るだけの話数はもう無さそうだよね。この考えも外れかな…。

で、刺客はシャルスという事ですっきり判明。やはりアリエスの映像記憶能力で墓穴を掘るシャルス。アリエスの存在は彼にとって痛手でしかないのだけど、幼馴染のセイラに似ているから、つい旅の間は気に掛けてしまっていたと言うのは、運命的な皮肉なのか、それともいまだに誰のクローンなのか明らかにされないアリエスの話をするためのフラグなのか、どちらに転んでも、話としてはまとまりが良いから、この作品は少年向けとして良作だよね。

来週はシャルスから真実が語られるのだろうから、世界の真実や、アストラに戻った後の作戦会議まで見せて欲しいな。

 

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